基礎・豆知識
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建築 基礎・豆知識

◆地鎮祭とは

万物に精霊が宿っているとした古来の考え方は、当然、土地にも精霊があるとし、
それを払って家を建てるための儀式を生んだ。海の幸、山の幸を供えて神を呼び、その土地の精霊を払うことは、
その土地を鎮めるとして地鎮祭の由来がある。
昔も神主によって行われる儀式であるが、現在は工事の安全無事を祈る行事として一般的である。
遣り方の前に行われる儀式です。

◆建前の儀式の始まり

昔の古い話の伝えによると、建前の儀式は、女の人を供養する儀式として始まったそうです。
大昔、ある高名な棟梁が明日、建前という前の晩になって、棟梁のミスによって玄関の柱が短くなってしまい、
どうしても納められなく、誇り高き棟梁はその柱の足りなさを恥じて自殺しようとまで考えたそうです。

それを見た奥さんは死んで納まるものなら自分が代わりに死んでも良いとまで思い、混乱する棟梁に
お酒を飲ませて寝かしつけ、一晩寝ないで考えたというのがマス組というもので、朝になって奥さんは棟梁に三つのマスを
黙って差し出すと棟梁も「分かった!」と言ったという。

一升マスと五合マスと一合マス、そのマスを使って柱の足りない分を見事に補って納めたそうです。
これがマス組でつくった最初だそうです。

ところがその時に棟梁は、夫婦というものは所詮他人同士の集まりで、いつ、どんなことで別れることになるやも知れぬ。
いつ、この恥が外に出るやも知れないと考えて、口封じのために女房を殺してしまったそうです。
殺して永劫末代まで祭ってやるということで、女の七つ道具(口紅、おしろい、くし、かんざし、鏡、かつら、こうがい)を
棟に飾って供養したというのが始まりで儀式となったそうです。

◆タテマエとホンネの語源

上記建前の儀式の始まりのようにして棟梁たちによって語り継がれてきた切ない建前の神話は、
家を建てること=建前を仕事とした男のすさまじいばかりの執念と、その男の生きざまに本音で殉じた女の物語が、
タテマエとホンネの語源となった。

◆建前の儀式の用具類

弓矢

鬼門に向けて矢を放すように飾るもので邪気を払う。(亀を形づくった矢や鶴を形づくった矢がある)

カケヤ

上棟の儀に使われ、縁起のいい数とされる7回、5回、3回と棟をたたいて奉納する。

スミ道具

スミカケの儀式に使われるもので、スミを引く型をしてスミ道具を奉納する。(サシガネ、スミツボ、スミサシ)

女の七つ道具

昔の女の化粧道具類「口紅、おしろい(白粉)、くし(櫛)、かんざし、鏡、かつら、
こうがい(髪かき、髪をかき上げるときに使った箸のようなもの」

祭壇とお供物

祭壇、海の幸、山の幸、塩、米、御酒など

隅もち及び紅白のもち

木の葉に見立てて棟からまくもので、木の精霊がこれでなくなったとする意味を持っている。
隅もちは棟の四隅に向かって投げられる。

五色の旗とヘイグシ

施主の親戚・友人が建前を祝って立てるもので、施主の徳を表すもの。
祝儀金を付けて立てられる。
女の七つ道具はヘイグシにまかれる。

◆京間と関東間

柱と柱のあいだの長さには、測り方が「真々制」と「内法制」の2通りがあり、畳のおおきさあるいは部屋の広さをいうとき、
「京間(大間)」と「田舎間(江戸間、関東間)」があります。
京間は、真々制では一間の長さが六尺五寸(約197cm)で、田舎間は真々制では一間の長さが六尺(約182cm)です。
これにより、京間の畳(六尺三寸、三尺一寸五分)と田舎間の畳(五尺八寸、二尺九寸)の大きさの違いが生じています。
また、この違いの理由は材料費の節約・真々柱間の合理性ともいわれています。

◆畳敷き

平安のころの屋敷では、敷板の上に畳を置く「置き畳」であり、かなりの貴重品であって、庶民生活からすれば贅沢の極み
であったそうです。そこで、どこの板敷きでも置ける畳であるためには規格化された寸法の畳が必要であるため
室町時代に京都を中心とする畿内で発祥し、京間の畳(六尺三寸、三尺一寸五分の大きさ)が出来上がったそうです。

また、畳敷きにはいくつかのルールがあり、
例えば、部屋の入口に平行に畳の長手がくるように敷く(畳の繊維方向に足を運ぶようになるため、滑りが良い為)や床の間の前の畳は、 床の間と平行に敷く(目線が安定することや床の間の前に進むのに滑りがよい為)や畳敷きの吉凶などがある。

下張りの板は松や杉の割り板で四分〜六分厚の板を使用するが、最近では荒床板として合板が使用される。
これは、手間が省けると共に乾燥による収縮が少ない。
しかし、在来の割り板であれば畳の乾燥、振動吸収、防虫効果などのためには非常に良いといわれています。

◆部位別の適材

使用個所 条件 木材の種類 使用箇所 条件 木材の種類
土台 強度(大)
耐久性(大)
ひば、かや、
ひのき、けやき、
くり etc
天井板 外観美
重量(小)
反り(小)
収縮(小)
杉、ひのき、もみ etc
強度(大)
耐久性(大)
ひのき、つが、杉 etc 竿、縁、廻り縁 外観美
狂い(小)
杉、ひのき、赤松、つが etc
梁、根太 強度(大) 赤松、から松、ひのき etc 縁甲板 反り(小)
乾裂(小)
収縮(小)
ひのき、ひば、つが、杉 etc
床板、下地 強度(大)
耐久性(大)
ひのき、ひば、赤松 etc 長押 外観美
狂い(小)
つが、ひのき、杉 etc
床板、仕上げ 強度(大)
硬度(大)
なら、ぶな、かえで etc ぬれ縁 耐久性(大) ひば、くり、ひのき etc
寄木板
(床板、羽目板)
外観美 けやき、かえで、たも、なら、かし etc 下見板 耐久性(大) ひば、ひのき、杉 etc
敷居 硬度(大)
狂い(小)
けやき、かし、ひのき、赤松 etc 柿 板 - 杉、から松、赤松 etc
鴨居 外観美 杉、赤松、etc 浴槽 触感(良好)
耐久性(大)
外観美
かや、ひのき、ひば、杉 etc

◆銘木(名木)

@ 材質または性状が極めて稀である
A 材質が極めて優れている
B 鑑賞価値が極めて優れている
C 上記のものを伐採できる

このようなものを銘木というが、数奇屋造り、書院床の間まわりなどでかなり珍重されている。
例えば、天然材の木曽檜(尾州檜)は、狂いが少なく堅くて耐久性に富んでいる。
柾目は細かくまっすぐに伸び、緻密で素直であるため加工性がよく、色沢に富み、赤味をおびた黄白色の色調は気品がある。
針葉樹で一番の優良材といわれている。
また、鑑賞価値の高い杢目材には、吉野杉・秋田杉・天竜杉・春日杉・神代杉・屋久杉などがあり、めったに市場に出ない高価なものもある。
これらは、木目模様に鑑賞価値があり、細い柾目とか、渦をまくような杢目などを楽しむものである。
輸入材の銘木には、紫檀・黒檀・タガヤサン・花梨などの堅木がある。
このような銘木を組み合わせて和室を造る。たとえば、床柱に天然のしぼり丸太・柱まわりに尾州檜
地板に立山の赤松・天井に吉野杉などのように組み合わせる。

◆校倉造り

校倉造りといえば木を横にして積み上げて壁を構成していく構法であるが、日本で最古の校倉は「正倉院宝庫」です。
この正倉院の建物は「外の空気が乾燥しているときは木が乾いて縮み、木に隙間が生じて乾燥した空気が中に入る。
また、逆に外の空気が湿っているときは木が湿って膨張し、木に隙間がなくなり外の湿った空気が中に入らない。
だから、建物内は常に乾燥状態に保たれ日本のような湿度の高いところでも、中の宝物が腐らずに保存されてきた」と
いわれていたが、実はそうではないそうです。それは、木の加工精度や膨張・収縮・ねじれ・割れを考えてもこのようなことがなされるわけがないからです。

聞くところによると、確かに木は湿気によって膨張・収縮は起きるが、まず第一にこの建物は、
高床式で地面からの湿気の影響を受けにくいから、第二に校倉は床や屋根・天井は他の木造と同じようなので
隙間だらけで常に外気に近い状態であり、直接雨がかからずに、風通しのよいところに置いてある木や布や紙は腐りにくい、
第三に宝物が密閉された調湿性のよいスギの櫃に収められていて定期的に櫃の中のものを取り出して陰干しを行い点検し、
傷んだ物は修理をしていたからです。
つまり、維持管理がしっかりしていたというわけです。
このようなことから、現在の一般住宅も日頃の点検、こまめな手入れが、住いを長生きさせる大きなポイントになるわけです。

◆木の特性

木は燃えるが一瞬にして燃えつきることはなく、木の表面から一分間に0.6mmくらいずつ徐々に燃えていく性質がある。
この特性を利用し、現在では、「燃えしろ設計」というものがある。
これは、法律で決められた骨組みが一定時間耐えられればよいということから、通常耐えうる構造部材よりも
燃えて炭になってしまうのをあらかじめ見込んで、その「燃えしろ」を考慮した分だけ大きな断面の木材を使用することである。
これにより、火災が発生した場合、燃え残った断面で建物を支え安全性が最低限確保され、
建物が崩壊しないうちに非難できる可能性が高くなる。
また、この木を燃えないもの(石膏ボードなど)で包めばなおさら安全性が高くなる。
木には繊維があり異方性があります。よって、木にかかる力は、繊維に平方の引張と圧縮、繊維に直角の引張と圧縮、
それにせん断があります。まず、木は繊維に平行には強い材で特に引張強さは優れています。
強さを比重で割った値を比強度というが、鋼と木材(スギ)を比強度で比較すると
圧倒的に重さのわりに強い材であることが分かります。
また、圧縮に対してもコンクリートと比強度で比較すれば約五倍も木材の方が強いことがわかります。
また、せん断に対しては弱く、粘りも小さく、特にボルトなどの接合部まわりの破壊です。
これを補う為に金物などを利用しています。
以上のように木材には、一長一短はありますが、現在では集成材や合板、パーティクルボード、LVL、OSBなどの材があり、木材の性能を上げています。

◆継手と仕口

継手とは、材木の長さには限りがあるので、部材と部材を繋ぎあわせる木組みをいいます。
また、仕口とは、部材と部材が互いに直行する箇所・T字に交わる箇所などの木組みをいいます。
いずれも、日本建築の特技として、釘を使わない技法として伝承してきているものです。

◆品確法とは

住宅の品質保証制度 「住宅の品質確保の促進等に関する法律」

住宅の品質保証制度の意義

1.建設業者倒産時などにおける消費者の保護

住宅建設工事を請け負った業者が倒産した場合でも、
発注した消費者は最小限の追加負担のみで住宅を完成することができる。

2.住宅建設コストの低減

債券の保全がなされ、早期に資金の公布が可能になることにより、
建設業者の資材調達先の選択に自由度が高まり、結果的に建設コストの低減につながる。

3.住宅市場の活性化

消費者が安心して住宅を取得できる環境づくりが図られることから、市場の活性化が期待できる。。

住宅品質確保推進法とは

1.基本構造部分の10年間の品質保証(すべての住宅に適用される)

新築住宅の取得契約(請負/売買)において、基本構造部分(柱や梁など住宅の構造耐力上主要な部分、
雨水の浸入を防止する部分)について10年間の瑕疵担保責任(補修請求権等)が義務づけられ、
住宅取得後の暮らしの安全を図る

2.住宅性能の表示(住宅性能表示制度)(さらに高い品質の住宅を求める場合に)

住宅性能を契約の事前に比較できるよう新たに性能の表示基準を設定するとともに、
客観的に性能を評価できる第三者機関を設置し、住宅の品質確保を図る

  1. 構造耐力、遮音性、省エネルギー性などの住宅の性能を表示するための共通ルールを定め、
    住宅の性能を相互比較しやすくする
  2. 住宅の性能評価を客観的に行う第三者機関(指定住宅性能評価機関)を整備し、
    表示される住宅の性能についての信頼性を確保する
  3. 指定住宅性能評価機関により交付された住宅性能評価書を添付して住宅の契約を交わした場合などは、
    その記載内容(住宅性能)が契約内容として保証される

3.紛争処理のルール(住宅専門の紛争処理機関)

性能評価を受けた住宅にかかわるトラブルに対しては、裁判外の紛争処理体制を整備し、
万一のトラブルの場合にも紛争処理の円滑化、迅速化を図る

◆介護保険(住宅改修費の支給)について

介護保険の住宅改修費(手摺の取り付けや段差の解消など)

受付は市町村窓口にて一割の負担で最高限度額 20万円まで支給
必要書類

  • 介護保険住宅改修費支給申請書
  • 領収書
  • 内訳書
  • 工事前・工事後の写真
  • 住いがアパートや子供たちのものならば持主の承諾書
  • 要介護認定を受けた証明(市町村窓口にて)
※一旦全額を負担し、事後的に9割分が保険から払い戻されます

◆家の寿命をのばすチェックポイント

  1. 軒先の瓦がずれている程度なら、素人でも針金と釘で補修できますが、特に棟や棟近くの瓦は修理が難しいので専門家にまかせます。
    谷のトタン部分は雨漏りを起こしやすいので、錆びないように点検してペンキを塗りましょう。
    いずれにせよ屋根は滑りやすく危険な為、専門家にまかせたほうが無難で確実です。
  2. 破損しているところから流れる水が、土台や壁を腐らせます。
    小さな破損程度なら防水テープで応急処置できますが、壊れたら早く専門家に直してもらいましょう。
    晩秋のころはこまめに点検し、落葉やゴミを取り除きましょう。
  3. 外壁の破損をほったらかしにすると、水が入り込んで土台や柱などの構造部材を腐らせてしまいます。
    また、植物の葉がいつもよりかかっていると露が腐れの原因にもなります。
    ペンキを塗る、亀裂をふさぐなど、外壁の種類に適した点検、修理を心がけましょう。
  4. 内壁のキズや汚れはこまめに補修、掃除をしましょう。
    部屋をいつも綺麗に保つよう心がけていれば人間の心理的にも家を大事にする気持ちは強くなり、
    家の寿命をのばすことにもつながります。
  5. 土台、基礎は水が大敵ですから、外壁や樋の点検が大切です。
    土台まわりの通気、水はけにも注意し、異常があれば迷わず専門家に診てもらいましょう。
  6. 虫や菌におかされやすい木材を使用したり、土台にヒバ油などを塗ったりして予防します。
    白蟻がみつかったら、すぐに専門家に頼みましょう。
    とにかく、早期発見が第一で、被害が大きくならないよう処置は直ちにおこないましょう。
  7. 配水管などが詰まったときは、ゴミとり用のワイヤーをさしこみ回転させ先端にゴミをからみつかせて除去します。
    また、熱湯をそそいでゴミをやわらかくしたあと、苛性ソーダ液を流して溶かす方法もあります。
    排水がいつもよりおそくなっているようであれば、早期にゴミを除去しましょう。
    また、詰まりがひどいようであれば専門家に任せましょう。
  8. 台所の汚れた壁は、きれいにしてからステンレスを張り替えると良いでしょう。
    Pタイルはまめにワックスをかけましょう。
    蛍光灯はガス器具の上に取り付けると、湯気と熱で漏電の心配があります。
    換気扇はぜひとりつけましょう。
  9. 沸騰させたままたきつづけると、釜の接合部が溶けてしまいます。
    また、水が浴室外にしみこんだり、湯気で他の部分が腐ったりしていないか点検してください。
    タイルの破損などは、簡単に接着剤で修理できます。

◆木造概念図

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◆床の間概念図

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◆シックハウス症候群とは

シックハウス症候群とは?

化学物質による室内空気汚染等により、様々な健康影響が発生する。

化学物質を発生するものは?

住宅建材(床、壁、天井 等)・家具・防蟻剤などから発生する。

なぜ健康に影響があるのか?

最近の建築物は気密性が向上されており、また、冷暖房の普及等により換気量が減少し、室内汚染濃度が高くなるためである。

【厚生労働省が設定した化学物質の室内濃度の指針値と主な用途】

No. 化学物質 指針値
(25℃の場合)
主な用途
@ ホルムアルデヒド 0.08ppm 合板・パーティクルボード・壁紙用接着剤等に用いられる尿素系、
メラミン系・フェノール系等の合成樹脂・接着剤
一部ののり等の防腐剤
A アセトアルデヒド 0.03ppm ホルムアルデヒド同様一部の接着剤、防腐剤等
B トルエン 0.07ppm 内装材等の施工用接着剤、塗料等
C キシレン 0.20ppm 内装材等の施工用接着剤、塗料等
D エチルベンゼン 0.88ppm 内装材等の施工用接着剤、塗料等
E スチレン 0.05ppm ポリスチレン樹脂等を使用した断熱材等
F パラジクロロベンゼン 0.04ppm 衣類の防虫剤、トイレの芳香剤等
G テトラデカン 0.04ppm 灯油、塗料等の溶剤
H クロルピリホス 0.07ppb
(小児の場合0.007ppb)
防蟻剤
I フェノブカルブ 3.8ppb 防蟻剤
J ダイアジノン 0.02ppb 殺虫剤
K フタル酸ジ‐n‐ブチル 0.02ppm 塗料、接着剤等の可塑剤
L フタル酸ジ‐2‐エチルヘキシル 7.6ppb 壁紙、床材等の可塑剤
備考:ppm→100万分の1、ppb→10億分の1

◆建築用語

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◆住まいの標準的な点検時期

点検と手入れで家の寿命も違います。日頃の点検、こまめな手入れが、住いを長生きさせる大きなポイントです。
住いは日頃のちょっとした手入れさえおこたらなければ、永い間快適に住めるものです。
そのためにも、掃除などのほかに定期的に点検を行うことが望まれます。
こまめに気を配っていれば、それだけで補修費用をおさえることができます。

不動産 基礎・豆知識

◆土地や住宅を購入(取得)したり、住宅を新築した場合の主な税金は

土地や住宅を購入(取得)したり、住宅を新築した場合の主な税金

住宅取得資金の計画を立てるとき

住宅を取得する際に、親や親戚の人などから資金の贈与を受けたときは、贈与税(国税)の対になる

契約書を交わすとき

売買契約を結ぶときには契約書を作成するが、このときにかかるのが印紙税(国税)です

登記をするとき

土地や住宅を取得すると、自分の権利を明らかにする為に登記をしますが、このときにかかるのが登録免許税(国税)です

取得したあとで不動産取得税

土地や住宅を買ったり、住宅を新築、増改築したときには、不動産取得税(地方税)の対象になる

所得税の確定申告のとき

税金は納めるのが通例だが、中にはもどってくるものもある。それが、住宅ローン控除(国税)という所得税の特別控除です。

相続したとき

相続や遺贈によって、土地や住宅などの財産を取得したときには、相続税の対象となる。

住宅を取得または新築したとき

消費税が課税される

◆住まいの買い方・売り方

住いの買い方 【購入する物件の決定まで】

1.資金計画を立てる

購入にまわせる貯蓄額(頭金+諸費用)+借り入れ可能なローン額=購入の際の予算
諸費用=税金+各種保険料+ローン事務手数料+抵当権設定などの司法書士への報酬+引越し費用

2.物件情報の収集と条件の整理

色々な情報の整理

3.物件・不動産会社の検討

信頼できる不動産会社を選び、免許番号・取引形態などの確認

4.現地見学・周辺環境チェック

総合的な住みやすさの検討

5.購入物件の最終チェック・決定

自分の買おうとしている物件がどういったものなのか購入する前に再度見直す

6.購入申し込み(抽選)

  • 購入する意思があることを示すため購入申し込みを行う。
  • 公庫付物件などは各購入希望者が平等に購入できるように抽選の場合もある。
  • また、受付時には申し込み金が必要である。金額は10万円位で後で払う手付金に充当される。
  • ただし、このときもらう領収書に手付金と書かれていないかを確認。
  • 通常、申込金なら契約に至らなかった場合は返してくれる。

物件の購入が決定してから

1.重要事項説明・契約・手付金の支払い

  • なるべく前もって重要事項のコピーをもらい不明な点は問合せる。
  • 契約書は不利な点や不備がないかチェック
  • 手付金は通常購入価格の5〜20%という大金なので、支払方法や保証機関等もきちんと確認しておく。

2.ローン申し込み

契約後すぐに金融機関にローンの融資を申し込む。
必要書類をそろえる(住民票・収入証明など)

3.残金決済

  • 残金決済を済ませ、諸費用を払う。
  • 残金決済とは、物件購入価格から申込金や手付金など既に支払った額を差し引いた残りの額
  • 建物が未完成の場合は完成するのを待って支払うことになるが、代金を支払わないと登記は出来ないので
  • その家を担保に融資をすることは出来ない。
  • 代金を支払えない場合は、その間の短期融資としてつなぎ融資が必要になる。ただし、新築物件などでは
  • ローンがおりる前に入居・登記を認めてくれるケースがあり、これを先行入居・先行登記という。

4.引渡し・入居

  • 家の鍵をもらって物件の引渡しを受ける。
  • 引越しや様々な移転手続き(電気・ガス・水道・電話・郵便・新聞等)を済ませる。
  • 中古の場合、引渡し日は売主の予定次第なので相談に応じてもらえる場合がある。

5.ローン契約・返済開始

  • 入居して登記することにより、住まいに抵当権を設定して融資を受けることが出来る。
  • そこではじめて正式にローン契約(金銭消費賃貸契約)を結ぶことが出来る。
  • 一般的に融資が実行された翌月の支払日から返済が始まる。
  • つなぎ融資を受けていた人は、融資実行後にその分を一括返済することになる。
  • また、火災保険料などのローンがらみの諸費用も融資実行後に清算する。

6.確定申告

  • ローンを借りて物件を購入した人は、入居翌年に確定申告することによって、「住宅ローン控除」が受けられる
  • サラリーマンは、一度確定申告をすれば翌年以降は申告しなくても控除が受けられる。
  • 贈与をうけて住まいを購入した人は、その贈与を受けた翌年に必ず確定申告をしなければならない。
  • 条件を満たせば「住宅取得資金贈与の特例」が受けられ、300万円までは贈与税は無税になる。

住まいの売り方

1.仲介会社に査定を依頼

  • 査定は通常無料
  • 現在の住まいの「適正な価格」を知る
  • 査定の根拠を詳しく聞いておく

2.仲介会社を決定

  • 首都圏全域に店舗があり、広域な情報収集力を持つ大手不動産会社
  • 特定エリアの情報が豊富な中堅不動産会社
  • 地元での信頼が厚く地域密着型の地元不動産会社

3.仲介会社と媒介契約を結ぶ

  • 媒介契約には一般・専任・専属専任の3つのタイプがある
  • 仲介手数料の支払いなど媒介契約のルールをあらかじめきちんと把握しておく。
  • 一般媒介契約は複数の会社に依頼でき、専任媒介契約と専属専任媒介契約はその一社のみに売却を依頼する
  • 仲介会社と売主、双方の義務がより強い契約が専属専任であるといえる。

4.売出し開始

  • 希望者には出来るだけ早く見学させる
  • 各部屋をきれいに掃除し、常に清潔感を維持する
  • 近隣への情報提供を積極的に行う

5.売却条件の交渉

  • 特に重要なのは価格・支払日・引渡し日
  • 仲介会社に「譲れる範囲」をきちんと伝えておく

6.売買契約を結ぶ

  • 物件に瑕疵があると引渡し後に修理を要求される場合もあるので注意
  • 買い手が決まったら重要事項説明に出席し、売買契約を結ぶ
  • 重要事項説明を事前に見せてもらい内容をよく確認しておく

7.代金の受け取りと物件の引渡し

  • 代金は手付金として契約時に販売価格の5〜20%、残りは残金として物件引渡しと同時に受け取るのが一般的
  • 購入と売却にタイミングは双方同時が理想的
  • 売却して利益が出た場合は所得税・住民税がかかる

◆住まいづくりの流れ

理想の家づくりの流れ

1.情報収集

建築工法、建築基準、住宅ローンの基礎知識、間取りなど雑誌やインターネット等で情報収集をおこなう

2.モデルハウス見学・イメージづくり

モデルハウス見学・イメージづくり
総合住宅展示場などで実際に見て触れて確かめるのが一番。現地スタッフにいろいろ聞いて疑問を解決していく

3.各種調査

敷地の制約条件や法律上の制限があり、事前に調べておく。
その後、条件や法規をふまえて具体的なプランニングをはじめる。

4.積算見積・相見積

予算の大枠、必要な部屋数、間取り、設備などの希望を伝え、基本プランと概算見積書を作成してもらう。
この段階の見積は「この規模ならこのくらい」程度に、過去の実績に基づいて大まかに出される場合が多いので、
不明な点はきちんと確認しておく
また、地盤調査はこの段階で行うのが理想です

5.施工会社決定

基本プランをもとに複数の施工会社を比較・検討します。
施工会社との信頼関係が、より満足度の高い住まいを手に入れるのがカギです。

6.資金計画・ローン選択

早い段階から幅広く多くの情報を集めて、出来るだけ有利なローンを選択する。
必要書類は早めの準備が必要

7.実施設計・本見積

設計担当者と細部を詰めながら本見積書と実施設計書・仕様書の作成を依頼する。
また、着工予定日、完成予定日などの工事期間の予定も確認する。

8.契約

実施設計書や仕様書などをもとに、今まで伝えた要望がきちんと反映されているか確認。
契約に必要な書類は「工事請負契約書」「工事請負約款」「実施設計書」「仕様書」「工事費見積書」「工程表」などで、 誤った点はないかなどをじっくりと確認した後で署名・押印する。
工事請負契約書には注文者と請負者の氏名、工事内容、請負代金の額や支払方法、
工事の着手・完了時期、引渡し時期などが記載されており、中でも特に注意したいのが請負代金の支払い方法で、
通常は何回かに分けて支払う場合が多く、契約時、着工時、上棟時、竣工時など3〜4回に分けて
支払い時期と金額を決める。

9.建築確認・設計審査(公庫)

建築確認とは、建築予定の建物が建築基準法に適合しているかどうかを確認する制度で、
各市町村の窓口に建築確認申請書や設計図などを提出し確認を求める。
問題がなければ「建築確認通知書」が交付されはじめて工事の着工が可能になる。
住宅金融公庫を利用する場合は、設計図が完成した時点で「設計審査」をうけ、
それが公庫融資の趣旨に合致しているかどうかの判断がなされる。
この「設計審査」を通過してはじめて「融資予約通知書」が発行されるが、
発行日から一ヶ月以内に着工することが条件となる。
また、上記申請の手続きは施工会社が代行してくれる。

10.挨拶回り・引越し

工事期間中は車両の出入りや工事の騒音などでご近所に多大な迷惑をおかけします。 近隣住民の方々への挨拶まわりは出来るだけ早めにきちんと済ませましょう。 建替えの場合は、仮住まいの賃貸契約を引越しの準備が必要で、 他に荷物の管理場所や電気、ガス、水道などの手続きも忘れずに余裕をもって行動する。

11.地鎮祭・着工

その土地の神様を奉る地鎮祭が済むといよいよ工事の着工。
地鎮祭の儀式を行うかどうか、規模はどの程度にするかはすべて施主次第となります。
「着工費」として工事費の3分の1程度を支払う場合がある。

12.基礎工事

基礎は家を支える最も重要な部分。実際に足を運んで設計通りに施工されているかをチェックする。

13.現場チェック

工事期間中はできるだけ現場に足を運び、設計どおりに施工されているかをチェックし、
職人さん達とのコミュニケーションも、気分良く作業してもらう為にはとても重要なことです。

14.上棟式(建て前)・屋根工事

ひととおり構造材が組みあがると、屋根の下地となる棟木を渡します。
これが「上棟」で、日本の伝統ではここで「上棟式」を行うのが一般的です。

15.現場審査(公庫)

公庫融資を利用している場合、屋根工事終了後に住宅金融公庫の建設基準を満たしているか審査を受けます。
公庫から委託された各市町村の担当者によって、施主立会いのもと工事請負契約書などを提出して審査を受けます。
基準を満たしていなければ再検査を受けなければならないが、設計審査で受け取った
「融資予約通知書」の発行日から5ヶ月以内に合格しないと、融資の予約を取り消される場合もある。

16.中間金手配

上棟式の段階で工事代金の何割かを支払う契約が多いので、この時点で中間金の手配が必要になる。
住宅金融公庫を申し込む際に「分割受け取り」を希望していれば、現場審査合格後に、総融資額のうち、
基本融資プラス割増融資部分の8割を受け取ることができる。
ただし、この融資分は最終資金交付時に一度に清算して利息を払い、再度借りる形になるので、
現金での利息支払いがあることも忘れないように。

17.外装工事

骨組みと屋根が出来上がると、次は外装を固めていく。
外装は見栄え・耐久性・断熱性などさまざまな要素で大事な部分です。
実際に足を運んで設計通りに施工されているかをチェックする。

18.内部工事

外装が整いはじめるのと同時に、サッシ、雨戸、ドアなどの外部建具が取り付けられる。
の後、内部建具などの内部工事を進める。
また、造りつけの収納部分や和室の造作部分の仕上げも始まるので設計通り施工されているかチェックしよう。

19.配線・配管工事

建物完成後は内部に隠れて見えなくなってしまう部分だけに、各施工段階で随時チェックしよう。
また、コンセントやスイッチの位置など実際の使い勝手に直接影響してくる場所なので、再確認しよう。

20.内装・設備の確認

各種設備機器の設置がはじまり、クロス・畳などの表面の仕上げが決まってくる。 希望通りの品かを確認する。

21.外構工事

門、塀、車庫、造園などの外構工事や敷地部分の整備は通常別途扱いなので、予算を調節しながらプランを確定していく。

22.竣工検査

工事が終了すると、引渡し前に竣工検査を行います。まず施工会社が検査を行い、施主が検査をする前に手直しをします。
また、公庫などの融資をしていれば融資機関や役所などの検査もはいります。

23.竣工

竣工検査後の補修を終えるといよいよ竣工。
建築確認申請通りの建物かどうかの検査を受けて、合格すると「完了検査済証」が交付される。

24.ローン実行・工事代金支払い・登記

建物が竣工したら一ヶ月以内に表示登記を行い、その後保存登記を行う。
表示登記とは「その土地にどういう建物が建っているのか示す」登記で、義務付けられているため登録免許税はかかりません。
保存登記は「建物の所有権が誰かを示す」登記で、自分の権利を主張するものなので登録免許税がかかります。
必要書類は建築確認通知書、検査済証、建物引渡し証明書、印鑑証明、住民票などで、司法書士に
代行してもらうのが一般的。 また、ローンを実行してもらうためには「抵当権」の設定が必要。
さらに公庫融資利用の場合は、入居して住民登録をした上でないと最終資金が交付されない。
つなぎ融資の利用や、施工業者の了解を得て、先に入居してから代金清算実務を行うなどの方法はあるが、
最終的な支払いと引渡しの段取りは施工会社とよく打ち合わせをする。
税金やローン関係の諸費用の準備も忘れずにおこなう。

25.引渡し

「家の鍵」と「引渡し証明書」を受け取り、この時点で家の所有権は施主のものとなる。
また、引越し後の近隣への挨拶、住所変更、住民登録の手続きはもちろんのこと、
火災保険は所有権が自分に移った時点で空白期間なく契約されていなくてはならない。

26.定期検査

入居後も定期点検やメンテナンスなど、施工会社とは良い御付き合いを続けていきましょう。
マメなメンテナンスは住宅を長持ちさせる最良の秘訣です。

◆住宅ローンについて

利用できるローンの借入先

公的融資

  1. 自分で居住し、所有される方
  2. 申込日現在、70歳未満である方
  3. 毎月の返済額の5倍以上の月収(必要月収)がある方
  4. 日本国籍の方か条件を満たした外国人の方
  1. マイホーム新築融資:土地や借地権を持つ人がその土地の上に自宅を建てる場合
  2. 建売住宅購入融資:公庫融資可能な新築分譲一戸建てを購入する場合
  3. マンション購入融資:公庫利用可の新築マンションを購入する場合
  4. 中古住宅(一戸建て等)購入融資:中古の一戸建てを購入する場合
  5. 中古住宅(マンション)優良中古マンション購入融資:居住性能等が一定の評価基準を満たした中古マンションを購入する時
  6. 公庫融資付分譲住宅購入融資:民間事業者・住宅供給公社等及び再開発組合などが計画段階から公庫の審査を受け良質かつ適正な規模・企画で供給する住宅で、融資額などが待遇されている
  7. リフォームローン:増改築や修繕など、住宅に関する改良工事が融資の対象

※各融資にはその他条件等があります

公庫金利よりは若干高めですが、固定金利で融資が受けられ、返済計画が建てやすい融資

他の公的融資に比べ、物件に関する条件が穏やかで融資限度額が大きいのが特徴。
また、財形住宅貯蓄には、財形年金貯蓄と併せて550万円まで非課税となる特典がある。
都道府県や市町村が窓口となる融資で、条件その他は各自治体が独自に決定しています。
都市基盤整備公団が分譲する住宅を購入する際に利用できる。
公庫や銀行からの融資と異なり、ローン契約に伴う諸費用や抵当権設定費用等、 頭金以外の一時金や、保証人が不要な点など、さまざまなメリットがある。

民間融資

様々なプランが提案され、公的融資よりも規制が少ないく利用しやすい
金利は公的ローンよりは若干高めですが、つなぎ融資やローンの借り換えにも利用できるなどの利便性がある。
変動金利型・固定金利型・固定金利選択型などがある。 銀行、保険会社、ノンバンクなどが扱っている。

◆賃貸住宅入居までのスケジュール

  1. 物件探しの始まり
    予算・間取り・所在地などをお申し出ください。ご希望の物件を間取り図を見ながら探します。
  2. 物件の下見
    希望の物件が見つかりましたら、いよいよ下見です。実際の物件をご案内いたします。
  3. 入居申し込み
    物件が決まりましたら「入居申込書」を提出して、家主の入居審査を受けます。
  4. 重要事項の説明
    家主の入居審査が終わりましたら、契約に先立って、重要事項の説明を行います。物件や契約内容の最終確認をして下さい。
  5. 契約
    いよいよ契約です。 必要書類・印鑑をご持参のうえお越し下さい。契約周隆御時に鍵をお渡しします。
  6. 入居
    入居時に、破損個所がないか等を確認し、あった場合は速やかに当社へご連絡下さい。

契約時必要書類

  1. 入居者
  2. 連帯保証人
  3. 住民票
  4. 連帯保証契約書
  5. 印鑑
  6. 実印
  7. 給与明細書等
  8. 印鑑証明
物件により必要書類が異なる場合があります。

◆不動産購入のアドバイス

一般的な検討事項

  1. 周辺の環境
  2. 通勤・通学等の利便性
  3. 子供の学校の問題または親族との距離
  4. 購入する物件が周辺相場に比べ妥当もしくは安いか
  5. ローンは組めるか

その他の検討事項

新築住宅の場合

  1. 用途地域・建ぺい率・容積率
  2. 前面道路の種類・幅員・接道状況
  3. 隣地境界線の確認(境界杭や金属鋲など)
  4. 基礎・柱・梁・筋交い等の確認(建築中)

中古住宅の場合

  1. 用途地域・建ぺい率・容積率
  2. 前面道路の種類・幅員・接道状況
  3. 隣地境界線の確認(境界杭や金属鋲など)
  4. シロアリや雨漏りの有無
  5. 旧所有者の売却理由

土地の場合

  1. 用途地域・建ぺい率・容積率
  2. 前面道路の種類・幅員・接道状況
  3. 隣地境界線の確認(境界杭や金属鋲など)
  4. 上下水道の整備状況や電気・電話線などの状況

※自分の買おうとしている物件がどういったものなのか購入する前に再度見直すことをお勧めします

吉岡工務店 創業五代一級建築事務所 tel.048-281-1157
〒334-0003 埼玉県川口市坂下町2丁目9番18号
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